※以下は『アパートの女/無能の女』のネタバレを含みます。作者様のpixivページにて無料公開されていますので、まずはご覧いただければと思います(18禁)。https://www.pixiv.net/artworks/35414699
初めて。同人INFO管理人です。
初のWEBサイト運営ですので、まずは自分の癖を語りたいと思います。
これまで私は様々なエロ同人を読んできました。その中で、特に印象に残った作品ベスト10を語ります。
ベスト10といいつつも、順位は同列で、ベスト10で収まらないかもしれませんw
生暖かく見守ってくださるとうれしいです。
さて、今回ご紹介する作品は、『アパートの女/無能の女』です。
この作品は、「アパートの女」編と、「無能の女」編に分かれています。
※長くなってしまったので、「アパートの女」部分だけ記事にします。
「アパートの女」
作品の紹介に入る前に、少し自分語りをさせてください。
私は、エロ同人をよく読んでいるのですが、特にレ〇プものの同人を読むときに、「表現的に逃げたな…」と感じることがあります。
それは、「快楽堕ち」がそのまま作品のオチとなっていた場合です。
そう思うのは、「快楽堕ち」は、端的に言えば男にとって”都合が良すぎる”からです。
「快楽落ち」は、以下の2点において、問題があると思います。
1点目は、リアリティが失われてしまう点です。没入感に言い換えてもよいと思います。
そもそも、レ〇プという行為は重罪です。逮捕されてしまえば、5年以上の拘禁刑。そうでなくても、強烈な社会的制裁は免れないでしょう。その点でいえば、「快楽落ち」は逮捕のリスクをなくすことのできる便利な解決方法ですが、便利に使いすぎだと思います。
また、前述のように現実で重罪となる行為をしているのに、女性側があっさり堕ちてしまうのはどうかと思います。特に男性は女性の快楽について想像ができず、どうしても非現実的に感じてしまいます。
2点目は、罪悪感から逃れることができる点です。
前述のように、レ〇プは大罪です。登場人物は罪悪感を感じなくとも、その人物に感情移入している読者は、多少なり罪悪感を感じるはずです(私は感じます)。そして、罪悪感は背徳感となって、より深く作品へと引き込みます。もし快楽堕ちにしてしまうと、そうした罪悪感がなくなり、作品の深みがなくなってしまいます。
長くなってしまいましたが、「アパートの女」は「快楽堕ち」とせず、「日常からの延長線上にあるようなリアリティ」、「女性の恐怖を描くことで得られる背徳感」をより感じることのできる作品であり、レ〇プもの同人として、最高傑作のひとつです。
「アパートの女」では、レ〇プされる女性(以下、りょうこ)の恐怖心を描くことを徹底しています。
導入は単独犯ではなく、複数犯で襲い掛かります。道端などではなく、自宅に押し込む形で。
その後は男たちの蹂躙が始まるのですが、1つ1つのコマとセリフが丁寧に書かれて、女性の性格や、恐怖心、男たちの身勝手さがひしひしと伝わってきます。
また、一通り犯した後のシーンは見どころです。男たちが雑談をするなか、りょうこはバレないようにこっそりと携帯電話を探し、110番へtelしようと試みます。
この部分のみりょうこの心情表現がなされ、りょうこという弱い存在が、なんとか助かろうとして必死にもがく様子は、真に迫っていました。
もちろん、りょうこの精一杯の抵抗は、失敗に終わります。男たちは、抵抗の報いをりょうこに与え、彼女の心を折る様子は最高でした。
上記のように、非常に丁寧に描かれている作品です。
「快楽堕ち」ではないレ〇プもの、が好きな人には非常におすすめの作品です。
「無能の女」編については、またいずれ。